■ MTさんの住まい新築工事 (辰野町) ■

MTさんは里山に山林を所有していたことから、その木をなるべく利用して住宅を建てることを希望していました。山の木を利用することで木材費の軽減に結びつけるとともに、荒れていた山林の手入れにもなることを考えてのことです。木の刈り出しについては、伊那の島崎森林塾(元信州大学教授島崎洋路先生主宰の企業組合)に依頼。昨年(2003年)10〜12月にかけて杉・赤松・檜・唐松を刈り出し(杉は葉枯らし乾燥のため一冬を山に置いたままとした)、同じく伊那の有賀製材所にて製材。その間に基本設計・実施設計を完了し、2004年9月に着工となりました。

工事記録

'03.8.4 山林調査

建築主、島崎先生、私たちで山林の下見を行いました。島崎先生の見立てでは相当な本数の木が刈り出せるとのこと。山の木を使って建てることへ明るい見通しが立ちました。
'03.10.11 マーキング

刈り出し前に、実際に使う立木にマーキングをしていきました。設計がまだ中途ではありましたが、現段階での伏図・軸組み図を作成し、図面に則って必要な丸太の本数を拾い(木拾い)これに基づいて、立木に印をつけていきました。
'03.12.08 2回目の刈り出し

島崎先生も立ち会っての刈り出し。土台は檜、柱は杉、梁と床に赤松を用いることにしていました。その他板材(天井など)に唐松を使うことにしました。
'04.4.17 製材所検査

昨年刈り出され製材所にて運び込まれていた木材を検査しました。杉は葉枯らしのためまだ山にあります。赤松は粗引きして桟積みにして天然乾燥をかけています。唐松はこれから板材に挽いて桟積みにします。
'04.7.12 丸太の皮剥き

この家では中心に丸太の柱を象徴的に立てることにし、丸太の牛梁を支えることにしました。
写真は棟梁の手によって丁寧に皮剥きされている丸太柱です。この柱が立上るのが楽しみです。
'04.7.26 丸太検査

綺麗に皮剥きされた丸太を建築主とともに検査しました。柱の向きをどちらに向けるかなどの検討も同時に行いました。それにしても立派な丸太です。
'04.9.4 地鎮祭

既存建物解体、整地を終え、ようやく地鎮祭に漕ぎつけました。振り返ると山林の調査から1年以上経っていました。工事着工を前に、改めて気持ちが引き締まります。
'04.9.25 木材加工確認

丸太柱・梁の仮組みを確認しました。ともに角材ではないので、仕口の加工はとても手間がかかりますが、大工さんの腕によりピッタリと接合されています。
'04.10.20 鉄筋検査

耐圧盤コンクリート打設前の鉄筋検査。
'04.11.5 木材加工確認

原寸図を前に軒先鼻隠しの形状を確認。軒先はシャープに見せたいので、必ず原寸図にて確認しています。
'04.11.5 基礎型枠検査

'04.11.13 基礎検査
'04.11.25 建方開始

いよいよ建方です。楽しみにしていた丸太の柱・梁がかかりました。養生されていますが、建物の中心に据えられた丸太柱と牛梁のバランスが丁度いい感じです。
'04.11.28 上棟式

屋根の登り梁が掛けられ、建物全体の姿がわかるようになりました。いつも思いますが、骨組みだけの建築は美しいものです。


施主さん、大工さんたちもいっしょに上棟式の記念写真です。
'04.12.08 現場確認

屋根の野地板まで張り終えました。野地板は合板でなく無垢の板を用いました。この建物は基本的に無垢材でつくることをコンセプトの一つとしています。


内部の様子です。
上部のハイサイドから柔らかな光が差してきます。
'04.12.19 現場確認

東側からの全景です。


床の断熱は高性能グラスウールを大引・根太間に150mm入れています。その上に気密シートをかけて、高断熱高気密仕様としています。
'04.12.23 現場確認

屋根、野地板の上に断熱・防音効果を高めるため、屋根用シージングボードを張っています。
'05.01.17 現場確認

屋根も葺き終わり、ハイサイド窓の納まりなどを検討しました。雪がだいぶ積もりましたが、軒を十分出しているので窓廻りにまでは溜まっていません。


外廻りはサッシュが付き外壁下地(木摺)に取りかかっています。
'05.01.28 現場確認

外壁下地(木摺)が完了しました。


内部は断熱・気密工事がほぼ完了。
'05.02.03 現場確認

唐松板の天井がほぼ張り終わりました。グッと雰囲気が出てきました。
'05.02.11 現場確認

内部壁下地に取り掛かっています。
'05.02.18 現場確認

ハイサイドライトの納まり確認。
'05.03.06 現場確認

浴室のヒノキ板が張られました。この板も山のヒノキを挽いたものです。
'05.03.09 現場確認

床板(赤松 厚さ18ミリ)を張り始めています。大工工事はもうすぐ完了です。
'05.03.18 現場確認

外壁仕上(ジョリパット吹付)の色見本を並べて、お施主さんと一緒に、色・テクスチャーを検討しています。
'05.03.29 現場確認

外壁モルタル・ハイサイドライトのガラスも施工が終了。いよいよ工事も最終仕上に取り掛かっています。
'05.04.02 現場確認

内部木製建具(有賀建具店)の最終打ち合わせを終え、ロールスクリーンやブラインドについてお施主さんと検討しました。
'05.04.22 現場確認

照明器具・設備機器も取り付き、いよいよ完成間近です。
'05.05.13 現場確認

外部は吹付仕上も終わり完成です。
残るは内部の建具・家具。
'05.09.10 竣工祝い

いよいよ完成。
木を切っていただいた樵の方々、
製材所、大工棟梁、工務店、建具店の皆さんを招いて竣工祝いを開いていただきました。
島崎先生はじめ樵の方々は、「伐採した木がこうして家になったところまでを確認できることはとても嬉しいこと。」と感動されている様子でした。
皆さん、本当にお疲れ様でした。

戻る

下崎建築設計事務所  長野県長野市平柴  Tel,Fax 026-214-3077
mail E-mail info@shimo-a.com

Copyright 2004-2005 (C) SHIMOZAKI Architecture Design Office , All right reserved